ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art / No,695/2025 / No,020

ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art No,695/ 2025 / No,020
⚫CAPY&BARAの冒険
番外編「ｶﾞﾗｸﾀ山のﾋﾟｯﾋﾟ」
ｸﾗが繋げようと必死に駆けた時間は目の前に空から舞い降りた天使によって無駄ではなくなった

ｴﾃﾞｨの瞳に似た天使、ｴﾃﾞｨが居ると言っていた天使は本当に居るんだと感じたｸﾗ

女性は貴族の子供の命を繋げるべくすぐに手術に取りかかる

貴族の子供の纏った服を開くと右胸の辺りには銃弾が貫通したような跡が……
流れる血をｶﾞｰｾﾞで拭き取り傷跡を確認する女性

女性「抜けている……」

同時に女性の応援要請で現れたﾏｽｸ姿の男達は
貴族の男の首を締め付けしているIR2の腕ごと切り離し貴族の男の着けているﾏｽｸ二手をかけると

男1「息が薄い……早く処置しなければ……」

男2「うん｡この男の方が重傷かもしれないな……」

そう言うと貴族の男のﾏｽｸを外し処置を開始する……

その様子を恐る恐る手で顔を覆いながらも指の隙間から見つめるｸﾗ

そんなｸﾗに気づき

女性「君は先に船へ……」

ｸﾗ「船……」

女性は船のある方を指し

女性「この先､MOMOJIに捕らえられていた人々を皆故郷へ帰す為の船が停まっている……」

女性の指す方へ視線を向けるｸﾗ

ｸﾗ「ぴっぴは……」

女性「浮力を失ったこの島はやがて……沈む｡
CLOUDの島の人々も皆その船に……」

ｸﾗ「みんな……ぴっぴも行ったかな……」

そうぼそりと呟くｸﾗ

停泊する軍隊の大きな帰還船
そこへ集まる奴隷としてMOMIJIに捕らえられていた人々

MOMIJIから声が消えていく……

女性の方へ視線を戻すｸﾗ

ｸﾗ「……」

優しく笑みを浮かべ小さく頷く女性

女性「……」

ｸﾗもまた停泊する船の方へ一歩踏み出すも
またすぐに立ち止まり塔の上へ視線向ける

ｸﾗ「ぴっぴ……居るよね……またすぐ会えるよね……先に行って待ってるかな……僕が先かな……」

そう心の中で呟くとまた元へ戻り船へと向かうｸﾗ……

そんなｸﾗの背中を暫く見つめ､また貴族の子供の処置を進める女性

女性「生きろ……未来達……」




つづく



世界に一枚の、原画です。


Size S size

使用　アクリル/色鉛筆/コピック/ミリペン/ボールペン

＊こちらの作品は、額縁もセットになっております。
　額縁のサイズは以下の通りです。
　Size S (縦16cm / 横12cm)
　Size　M (縦21cm / 横16cm)