ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art / No,685/2025 / No,010

ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art No,685/ 2025 / No,010
⚫CAPY&BARAの冒険
番外編「ｶﾞﾗｸﾀ山のﾋﾟｯﾋﾟ」
ｸﾗ「死んじゃﾀﾞﾒだ!! 生きろ!! 生きろ生きろ生きろ!!　誰かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


涙の跡が残る真っ赤な瞳で､子貴族を抱え走るｸﾗの姿


雲が晴れ青空が広がるMOMIJI
MOMIJIの周りを囲む軍隊の飛行船
ﾊﾟﾌﾟﾘｶの煙突から伸びる塔の上にも一隻の飛行船が着き

塔の上ではぴっぴやﾎﾟﾁの命を繋ぐ手術がｴﾄﾞを中心に行われていた

その頃､ﾊﾟﾌﾟﾘｶの下MOMIJIの最下層を貴族の子供を抱え走るｸﾗ
これまでの弱々しかったｸﾗが嘘のように
父がIR2へ向け放った弾丸に倒れた子供
そんな小さな命を抱え力強く抱え走るｸﾗ

ｸﾗ「死んじゃﾀﾞﾒだ!! 生きろ!! 生きろ生きろ生きろ!!　誰かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

今度は僕の番｡僕が命を繋ぐんだと
頭のなかには自分を救ってくれた家族の姿が､風を感じ声がよみがえる

ｸﾗ「誰かぁぁぁぁぁぁっ!! 助けてぇぇぇっ!!」

と､涙まじりの大声で､塔の上にまで響く声で助けを求め駆けるｸﾗ

その声に反応し医療道具の入った鞄を手に､塔の下へ空中へ一歩踏み出したかと思うとそのまま落ちていくのではなく降りていく女性
その足元にはぴっぴのと同じような雲を生み出す靴が……

女性「父さんがくれた靴､今でも生きてるよ……」

その頃､子貴族を抱え大声で助けを求め駆けていたｸﾗの足元がよろけ思いきり地べたに転ぶ

ｸﾗ「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

情けなさと悔しさと焦り大粒の涙がまた溢れだす……

しかし､そんなｸﾗの前に雲を纏い空から降りてくる女性の姿

ｸﾗ「えっ!? 天使……」

ｼｭｰと雲を纏い目の前に降りてきた女性
女性の目に子貴族の背中を突き抜けた銃弾の跡が映る

女性「銃創……」

ｸﾗ「……て､天使ですか……」

目の前に舞い降りた女性の姿にもっともっと大粒の涙が溢れだす

ｸﾗ「もしもそうなら……だずげでぐだだい(助けてください!)」

自分を見つめるその女性の瞳に優しいｴﾃﾞｨｰの姿を感じるｸﾗ

ｴﾃﾞｨ「ぴっぴ､ｸﾗ､天使はいるぞ……本当に困った時きっとお前達の前に､空から舞い降りて来て助けてくれる……俺もそんな時があった……」

ｸﾗ「ｴﾃﾞｨが言ってた｡天使は居るって､助けてくれるって……」

女性「ｴﾃﾞｨ……」

そんなｸﾗの声に女性の瞳に何故か涙が浮かぶ

女性「……うん｡」

ｸﾗ「……」

女性「助けに来た……みんなを……あなたも､その子も……」


ｴﾃﾞｨの言う通り天使は居た｡




つづく

世界に一枚の、原画です。


Size M size

使用　アクリル/ボールペン/コピック/色鉛筆/ミリペン

＊こちらの作品は、額縁もセットになっております。
　額縁のサイズは以下の通りです。
　Size S (縦16cm / 横12cm)
　Size　M (縦21cm / 横16cm)