ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art / No,669/2024 / No,178

ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art No,669/ 2024 / No,178
⚫CAPY&BARAの冒険
番外編「ｶﾞﾗｸﾀ山のﾋﾟｯﾋﾟ」
雲が晴れ青空が広がるMOMIJIの周りの空
ﾊﾟﾌﾟﾘｶの煙突から伸びる塔の上は軍隊の飛行船が着き慌ただしくなり始める

その頃塔の下のｸﾗとIR2

危機を感じ､慌ててｸﾗを抱えその場から離れるIR2

次の瞬間二人の居た場所へﾄﾞﾝｯと落ちる軍隊の飛行船の落とした錨

危機一髪で錨をかわしその場から離れていく……

二人の目にもMOMIJIを囲う軍隊の飛行船が何隻も見える

そして……
雲の晴れた空に響くｽﾞﾄﾞｰﾝｯと言う大きな音

貴族達の住む上層と奴隷達の生きる下層がその大きな音と共に切り離される……

大きな揺れに動じることなくｸﾗを抱え走るIR2

そんな軍隊の作戦で慌ただしいMOMIJI


何故か慌てた様子で砂煙を巻き上げﾊﾞｲｸ形態で猛ｽﾋﾟｰﾄﾞで走るIR2の姿……

一難去ってまた一難､一難去ってまた災難……

数分前まで一緒だったはずのｸﾗとIR2だったが
ﾊﾞｲｸ形態で走るIR2の腕の中にｸﾗの姿がない……

数分前……

落ちてきた錨を避け走るIR2の前に現れた上層部に居るはずの下層部には踏み入れないはずのMOMIJIの貴族の姿
IR2の前を塞ぐように両手を広げ立つと

貴族「止ﾏﾚ｡」

突然姿を現した貴族の前に
膝まづくｸﾗとIR2

貴族「……」

ｸﾗをじぃっと見下ろす貴族

貴族「君はCLOUDの……」

その問いに顔をあげ貴族の赤いﾏﾝﾄを見つめ

ｸﾗ「はい｡」

貴族「ふっ……」

そんなｸﾗの返事が聴こえた瞬間
ｸﾗの頭を片手でぎゅぅと掴み持ち上げる貴族

ｸﾗ「うぐぐっ……」

貴族「来い!!」

目の前で起きているｸﾗの危機､大切な家族､しかしIR2のﾃﾞｰﾀにも貴族の前での礼儀は書き込まれておりどうする事も出来ない

IR2「……」

ｸﾗ「んぐぐ……」

貴族「お前は……」

と､IR2に貴族の銃口が向けられる……
そして､次の瞬間ｽﾞﾄﾞﾝｯと響く乾いた音
灰色の煙を吐き地べたに崩れるIR2


ｸﾗの頭を掴んだままその場から急ぎ去っていく貴族
目の前でまた家族が消える瞬間を目の当たりにしたｸﾗ

また涙が溢れる

ｸﾗ「もぅ……嫌だよ……」

地べたに崩れたIR2にｸﾗの心の叫びが届く

煙を吐き立上がるIR2……

ﾊﾞｲｸ形態になり慌てて貴族の後を追う
頭の中で響くぴっぴの声

「ｸﾗを頼む……」

その頃離れた場所で待つ小さな貴族の姿
そんな小さな貴族の瞳に子供を掴みこちらへ向かってくる貴族の姿が映ると

子貴族「父上……」

【数時間前】
軍の艦隊に囲まれ慌ただしくなり始めるMOMIJI上層貴族の領域

子貴族「ｺﾜｲよ……」

貴族「大丈夫｡私がなんとかする」

子貴族「何するの……父上……」

貴族「奴隷を､お前の身代わりに」

子貴族「……」

【現在】

背後から響くIR2のｴﾝｼﾞﾝ音に振り返ると
砂ぼこりを巻き上げ凄い勢いで貴族の方へ向かってくるIR2

貴族「撃った｡当たった筈……」

ｸﾗの目にもIR2の姿が映る

ｸﾗ「IR2……生きてた」

みるみるうちに距離が縮まりあっという間に貴族の前へ回り込むIR2

子貴族「父上!!」

子貴族の声が響いた瞬間､地べたに転がるｸﾗ
そして貴族の首をｱｰﾑで掴み片手で持ち上げるIR2

IR2「!!」

貴族「うぐぐぐっ……」

ｸﾗ「……うぅぅっ」

貴族を睨むようにじっと見つめるIR2……
家族の心がが貴族に勝った瞬間……




つづく

世界に一枚の、原画です。


Size M size

使用　アクリル/シャープペンシル/ボールペン/コピック/ミリペン/色鉛筆

＊こちらの作品は、額縁もセットになっております。
　額縁のサイズは以下の通りです。
　Size S (縦16cm / 横12cm)
　Size　M (縦21cm / 横16cm)