ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art / No,660/2024 / No,169

ART GROUP HASHIGOTAKA「髙」Minimum art No,660/ 2024 / No,169
⚫CAPY&BARAの冒険
番外編「ｶﾞﾗｸﾀ山のﾋﾟｯﾋﾟ」


ﾊﾟﾌﾟﾘｶの煙突から吹き出した雲に覆われた塔の上｡
ぼっぢが雲の中から現れた重たい風に拐われ消えた塔の上
そこに闘いの跡の残るﾎﾞﾛﾎﾞﾛの大きなIRFがじっと立ち
風に被せられた面をしたまま血を流し倒れ､動かないぴっぴ
その傍に寄り添う赤い小人達
ぼっぢに貫かれ横たわる雲猫のﾎﾟﾁ
じっとそんなぴっぴをなす統べなく立ち尽くし見つめるｴﾄﾞ

風が消えた静かな塔の上

ｴﾄﾞの頭の中にｸﾞﾙｸﾞﾙと何度も繰り返し響く風の声

風「君にしかこの子を救う事はできない……」

ｴﾄﾞ「……」

塔の下のｸﾗは雲に覆われた塔の上を見上げ目には涙をいっぱいに浮かべ鼻水をたらしながら

ｸﾗ「びっび……生ぎで……(ぴっぴ……生きて……)」

IR2「……」

塔の上のｴﾄﾞ

風「頼む……」

ｴﾄﾞ「頼むって……何の道具もないのにどうすれば良いんだ……でも､早くしないと小人達が繋いだ命も……」

と､しぃんとしていた塔の上､重たい風の消えた雲の中からｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞと重たい音を響かせ
また何かが降りてくる……

ｴﾄﾞ「……」

それを見上げたｴﾄﾞは

ｴﾄﾞ「何とかなる｡かな……」

重たい風が去った雲の間から降りてきたのは
軍隊の飛行船

小人「……」

甲板の女性が塔の上の様子を見下ろすと

女性「ｴﾄﾞ……何があった……」

雲の間を抜け飛行船の船体が姿を表す

女性「ﾛﾎﾞｯﾄを避け錨を下ろせ!!」

慌ただしくなる甲板

足元に力なく横たわるぴっぴを見つめるｴﾄﾞ

ｴﾄﾞ「助ける｡助けられる｡」

と､大きな飛行船の錨がｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗと塔の下へ落ちていく……

その頃塔の上を見上げるｸﾗとIR2

ｸﾗ「何か落ちて……」

と､危機を感じたIR2は慌てて､ｸﾗを抱えその場から離れる

次の瞬間二人の居た場所へﾄﾞﾝｯと落ちる飛行船の落とした錨

危機一髪で錨をかわしその場から離れていく……

そしてMOMIJIを覆っていた雲が晴れていくと
MOMIJIを囲うように軍隊の飛行船が何隻も姿を現す

女性「全艦作戦開始!!」

医療班「医療班は塔の上へ!!」

その声と共にMOMIJIの周りも塔の上も慌ただしい音が響き始める

ｴﾄﾞの元へ降り立った医療班､倒れたぴっぴを見つめるｴﾄﾞ

ｴﾄﾞ「……」

慌ただしく音が響き始めた塔の上を錨の落ちた場所から離れた所で見上げるｸﾗ

ｸﾗ「ぴっぴ……」

そして命を繋ぐ手術が作戦と並行し始まる……

MOMIJIに､雲の晴れた空に響く大きな音

貴族達の住む上層と奴隷達の生きる下層がその大きな音と共に切り離される……

これが後に海の上のｱﾙｶﾄﾗｽﾞと呼ばれる巨大な監獄となる……

そんな作戦で慌ただしいMOMIJI
少し前まで一緒だったはずのｸﾗとIR2

何故か慌てた様子で砂煙を巻き上げﾊﾞｲｸ形態で猛ｽﾋﾟｰﾄﾞで走るIR2の姿……

一難去ってまた一難､一難去ってまた災難……
一体ｸﾗは何処へ……





つづく

世界に一枚の、原画です。


Size M size

使用　シャープペンシル/ボールペン/色鉛筆/コピック/水彩

＊こちらの作品は、額縁もセットになっております。
　額縁のサイズは以下の通りです。
　Size S (縦16cm / 横12cm)
　Size　M (縦21cm / 横16cm)